(今回は(も?www)毒を吐きます。読むのが辛くなるかもしれませんので、辛くなったら読むのをやめてくださいませ。)
財・サービスを提供している企業や組織には、その財・サービスの提供や開発、プロモーションの責任者がいますよね。
いわゆるプロダクトマネージャーとかサービス責任者とか。
こういう役職は、ちょっと前(10年くらい前ですかね)なら、社内でも腕利きのビジネスマンが担当していました。
ところが、特に最近の製薬業界のプロダクトマネージャーは、その能力に疑問を感じる人が増えてきました。
その役職の重要性は相変わらず高く、日に日に増しているにも関わらず、です。
他の業界でも似たような話を聞くことがありますが、製薬業界と金融業界は他の業界に比べて厳しい状況に見えますね。
◆ 他の業界は、どのように違っているのか?
端的に言って、人の心を動かすマーケティングの力が、製薬業界・金融業界と他の業界では違っているように思われます。
一つ、具体的な事例をお示ししましょう。
私が参加する勉強会やセミナー、トレーニングなどの場で、製薬業界・金融業界の方にお目にかかることは、ほとんどありません。
製薬業界の方に会うのは、製薬業界の勉強会の時くらいですから。
製薬業界・金融業界が忙しいのかもしれませんが、他の業界でも忙しい業界はあります。
そのような中で、学びに来る方がいる業界といない業界というあたりに、その業界を支配する価値観や考え方の違いを感じます。
更に言えば、他の業界の方がマーケティングを学んでいるようにも感じます。
これは完全に私の主観ですが。
マーケティングとは、ものすごくざっくり申し上げると
- 「人の心を動かすこと」
なので、人について探究を深めたり、様々な観点を持って物事を見ることができないと、マーケティングできないんですよね。
いくらクロスSWOTだの、STP(セグメンテーション/ターゲティング/ポジショニング)だの、チャネルミックスだのと言っても、それは市場を分析したり狙うべき市場を明確にしたり、そこにメッセージを届ける手法を考えていることにすぎません。
そもそも
- 「そのメッセージが、相手の心を動かすのか?」
という検討が極めて重要なはずなんです。
◆ 人は、正しいことを理詰めで言われても、感情的に反感を持つこともある。
それを、データで理詰めで
「これだけきちんと論理的にこの製品の良さを示せば、相手は買うはずだ。」
と考えてしまうプロダクトマネージャーって、すごく多いんです。
側から見てますと、メッセージを作り出したことで満足してしまっている(時には伝えたいメッセージすら「ない」)のが金融業界と製薬業界だと私は見ています。
でも、データとして正しいことを示しているはずのメッセージが、お客様に伝わらないことって、確実に存在します。
お客様の心理として、
「わかっちゃいるけど、なんか気に食わない。」
「あいつはいつも理屈ばっかり言ってきて、小賢しいから会いたくない。」
なんてケースも、たくさんあるんです。
金融業界・製薬業界のように、営業職がお客様と交渉して自社の製品やサービスを購入・利用していただくというビジネスモデルの場合、お客様に対して理詰めのアプローチが機能しないことがあります。
その理由は、まさにここにあります。
長くなってきましたので、次回に続けます。
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