お客様に嫌われていれば、何をやってもダメ

今回も結論から。

営業職としては、お客様に嫌われていれば、何をやってもダメです。

結果は出ません。

結果を出せるわけがないんです。

なぜなら、何をやろうとしても、お客様に取りつく島がないからです。

手の打ちようがないんです。

もしあるとすれば、

  • お客様と自分の上司や先輩が旧知の仲だったので、上司や先輩がとりなしてくれたおかげで仕事ができた
  • お客様の上司経由で仕事を進めることができた

などでしょう。

結果を出せばそれでOKとするならば、これはこれでありだとも考えられます。

少なくても経営者や管理職といった実績に責任者であれば、こう思うでしょう。

とはいえ、上記の2つはいずれも自分とお客様の直接の関係を自力で改善した訳ではないので、本人とお客様との仕事の場面ではギクシャクすることもありそうですよね。

そして、このような状況がいつまでも続けば、やはり簡単に結果が出るとは考えにくいですよね。

このような時、どうすればいいのでしょうか?

◆ 大原則は、相手に嫌われないこと

もう、これに尽きます。

一旦嫌われたら、挽回するのは相当難しいですね。相手にもよりますが。

では、嫌われなくするには、どうすればいいのでしょうか?

思いつくままに、片っ端からあげてみましょうか。

  • 身だしなみを整える
  • 髪型をセットする
  • 髭を剃る
  • スーツにアイロンをかける
  • ワイシャツのボタンを一番上から留める
  • 歯を磨く
  • 顔を洗う
  • 毎日お風呂に入る
  • 体型に合うスーツやワイシャツを着る

まぁ、この辺りは当たり前のことですね。

とはいえ、毎日街中にスーツのズボンの膝の裏がシワシワヨレヨレの人をたくさん見かけるので、「毎日必ず身だしなみを整えることが出来ていない人」がたくさんいるということなのでしょう。

◆ もう少し高いレベルでやるべきこと

もう少し、嫌われないようにするためのポイントをあげてみましょう。

  • 相手の話を即座に否定しない
  • 相手との対話の際、相手の話を必ず一度は受け取る
  • 考えがまとまっていない相手の話を、相手の意図通りにまとめて話してあげる
  • 相手が聞きたいことに、きちんと答える(なんでも答えるということではないです)
  • 相手に嘘をつかない(適切な対応をするという意味での方便は、ありです)
  • 相手の立場を考えた上で提案・議論する
  • 自分の都合ばかりを相手に押し付けない
  • 相手が嫌がることをしない
  • 相手にとってのメリットやベネフィット、価値をきちんと明らかにし、説明し、納得と理解と同意を得る

この辺りになってくると、少し難易度が上がってくるのではないでしょうか。

どれも、ビジネスでの経験がないと身につかないかもしれません。

でも一つ一つ丁寧にみていくと、どれも日頃のコミュニケーションの取り方などでトレーニングできることでもあります。

相手がお客様だけでなく、上司や同僚、後輩でも全て成り立ちますよね。

ピーター・フェルナンド・ドラッカーが

「自分以外の全てが顧客」

と看破したのは、上記の点からも慧眼です。

◆ もっとハイレベルから見たポイント

上記の「もう少し高いレベルでやるべきこと」の他にも、実は重要なポイントがあります。

下記にその主なポイントを列挙してみますね。

  • そもそも自分が何のためにお客様の所に来ているのかを、お客様がきちんと理解している
  • 「自分はお客様を勝たせるため(お客様が市場の中でシェアを伸ばす、お客様の顧客満足度を高める、お客様のお困りごとを解決する など)に来ている」ということをきちんと説明し、お客様の理解・納得・共感を得る
  • 自分自身が「お客様にどのような意図で関わっていくのか?」を理解し、そのために自分はどのような立場でその仕事に関わるか?を明確にしている
  • お客様にとって最適な望ましい姿を実現するために、時にはお客様の考えを勇気を持って正せるか?という覚悟を決めている
  • 「自分が得たい結果は、自分にしかフォーカスが当たっておらず、得られる結果が小さくなる」ということを知っている

これらがご自身の中で明確になっていれば、お客様との打ち合わせでなすべきことから大きく外れることはありません。

お客様から見ても、

「この人は、自分(お客様自身)たちのために、本気でいろんなことを考え、提案してくれている」

と感じてもらえば、その後の仕事はよりスムーズに進みます。

多くのビジネスでお客様と折り合いがつかなかったり、交渉がうまく進まないのは、お互いの認識に齟齬があるからです。

もちろんそれ以外にも予算が合わないなどもありますが、それらの根本には、相互理解の不足があります。

ここをすっ飛ばして、いきなり結果を出そうとしても決してうまくいきません。

このようなアプローチでも成功できるのは、iPhoneやiPadなど、極めて画期的でビジネスモデルやビジネスの効率化などが劇的に変化し、しかもそれを誰もが一目見て分かるようなケースに限定されますね。

ここまで見て来たように、ビジネスは一見商談をうまく進めて受注できれば結果が出るように思えますが、それは一足飛びに様々なプロセスが上手くいって初めてなし得ることだとお感じになったことと思います。

上手くいかないときは、上手くいかない理由が必ずあり、それを解決しないうちは結果が出ません。

結果を出したいなら、まずはそこの理解が欠かせませんね。

その第一歩が、お客様から嫌われないことなんです。

こういうこと、あなたは上司から教わりましたか?

教わったことがあるなら、その上司は今後会社の中で引き立てられる可能性がありますので、付いて行くのが宜しいでしょう。

ですが、このようにビジネスの進め方を具体的に説明できない上司は、あなたの反面教師として見ておくに留めるのが宜しいかと思われます。

なぜなら、きちんとした論理を持って部下を育成できないということでしょうから。

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