以前私は、ビジネスパートナー(Aさんと称します)からの依頼で、その方と一緒に某企業のサイトに掲載するコンテンツを制作したことがあります。
この制作に関わっている制作会社とその親会社の大手広告代理店が非常に無能でして、Aさんと私はその対応に苦慮しました。
もともとはAさんに制作会社から
「某製薬企業のサイトのコンテンツを作りたいので、そのコンテンツの監修・原稿執筆・テーマ選定・論文の手配をお願いできないか?」
という依頼があったのがきっかけです。
Aさんは既に著作をいくつも持ち、医療の世界では名が知られ始めた、引っ張りだこのコーチです。
ですが、今回のコンテンツ制作のような広告代理店の動きは過去に引き受けたことがないため、元広告代理店の営業だった私に協力を求めてくれたことが、一緒にビジネスをやることになったきっかけです。
そこで制作会社から依頼があったとおり、コンテンツの原稿執筆や監修者としての仕上がりのチェック等を手がけているのですが、この仕事がAさんと私の負荷が大きくて、ストレスフルなんですね。
なぜストレスフルなのかという原因は、
- この企業のサイト担当者の方針や意思決定がブレまくっている
→ サイト担当者の教育が不十分 - 我々とこの企業の間にはいっている制作会社とその親会社の大手広告代理店が、上記のサイト担当者の顔色をうかがってばかりで、サイト担当者に振り回され、制作が全体の3割程度まで進んでも初めからやり直しになることが続く
- そもそもコンテンツ制作でやりたいこと/やってはいけないこと/やらなければいけないことが整理されていない
→ これをちゃんとするように今回の仕事を請ける際に制作会社に伝えていたのですが、制作会社が中途半端にしかサイト担当者にヒアリングできていません。何度こちらからヒアリングをお願いしても、無用だと思っているようです。だから何度も修正させられているということが、制作会社も広告代理店も分かっていません。 - 我々とのパートナーシップが築けていない
→ 我々はライターではないのですが、制作会社と広告代理店は我々をそのように見ているのがありありと分かります。また、スケジュール管理が非常に高圧的です。協力者のやる気をそぐことについては天才的です。 - サイト担当者にWebコンテンツ制作の経験が乏しく、自身の思い込みでいろんなことを判断する
→ それが的外れなので徒労感が倍増です。
などなど、いくつも原因が出てきます。
これ以上制作会社と大手広告代理店をこのコラムで取り上げてもただのゴシップにしかならないので(しかもゴシップは全てを滅ぼします。ゴシップを言わないことも成功原則の一つです。)、これ以上取り上げません。
ただ、私自身がこのような経験を踏まえ、ふと
「これって、同じ事を営業が顧客にしていたら、顧客はきっと私と同じ気持ち(すなわち、『無能な相手とは仕事をしたくない』)になるのではないか?」
と気付きました。
皆様も、似たようなご経験はありませんか?
例えば
- 欲しくもない品物を売りつけようとする人(私の主観ですが、買い物中に話しかけてくる服や装飾品の店員さんや、訪問販売などは特に顕著ではないかと思っています)
- こちらの質問に答えられない店員
- 買うときは調子よく愛想よく対応するが、買わないと分かると無愛想になる“裏と表がある店員”
- 自分の販売目標の達成が最優先で、お客の意向を自分の都合に合わせさせようとする家電量販店の販売員
等です。
こんな相手と遭遇したら、皆様とってもいやな気持ちになりますよね。私もそうです。
仕事相手がそうなのであれば、「二度と一緒に仕事したくない!」と思うことでしょう。
今の私がその状態なんですね。
営業が顧客にそのような気持ちにさせたら、一発でアウトですよね。
ですが、現場ではそのような活動をする営業がまだまだたくさんいます。
しかも営業の経験年数が少ない人ほど、顧客に会ったらすぐ自社製品の説明を始めてしまうんですよね。
これは私もそのような現場をよく見かけましたし、営業の上司の方々もよく愚痴っていますので、非常に多いケースなのでしょう。
このような自分本位の考え方を脱却する魔法の一言の一つをご紹介しましょう。
“For your benefit.”
このyourには顧客が含まれます。同僚や上司、後輩も含まれます。友人やご家族も含まれます。
この言葉を常に意識するだけで、その後の意思決定や行動が全然変わるんですよね。
私は、この意識を持てたことから、人生が変わりましたよ。皆様にもお勧めです。
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