2016年3月25日のダイヤモンド・オンラインに、興味深い記事がありました。
この中に、MRや製薬企業に通じる内容もありましたので、ご紹介いたします。
私が特に腹落ちしたのは、次の一文です。
- 問題なのは、ノルマそのものではなく、そこから生じる「やらされ感」のほうです。そして、やらされ感が蔓延する原因は、ノルマの内容ではなく、ノルマの「伝え方」にあるケースがほとんどです。
“私たち営業が、なぜ営業として活動するのか?”
その存在意義(レゾンデートル)が、“仕事における個人の意図”と、“個人が成し遂げたい結果”に直結したとき、その個人の能力がフルに発揮され、モチベーションも最高潮に達し、結果が出ることで本人のやりがいや達成感の獲得に至ります。
これが最も大きい、価値が高い成果を上げるための秘訣ですね。
そして、部下の心の中にある存在意義を刺激してあげるのが、部下の自発的な行動につながる重要なポイントです。
これは、私が学んだコーチングやコミュニケーションセンスを磨くトレーニングでも大変重要なところです。
相手が“自発的に仕事等に取り組み始める働きかけやメッセージの伝え方”は、必ずあります。
これを学ばないで、いきなり「あれやれ!これやれ!」と指示を強力に出すから、部下は“やらされ感”を持つのです。
そしてやらされ感は、部下の疲労は産んでも、部下の自発的な取り組みは促しにくいです。
リンクにある企業はみな、社員が自発的に様々なチャレンジをしていて、成果を上げています。
翻ってみて、製薬業界はどうでしょうか?
上司からの指示が、バンバン飛び交っているのではないでしょうか?
私が営業だった頃もそうでしたし、今、企業の研修やコンサルティング等で訪問しても全く同じ空気感です。
上司からの指示を受け、嫌々ながら部下はしぶしぶ作業に取り掛かる…
部下の背中からは、覇気も活発なオーラも感じられません。
やらされ感しかない職場の雰囲気…
今の多くの企業はどう見ても、
- “業績が伸びて勢いがあって、社内の雰囲気が明るく、みんなが主体的・自発的に仕事をしている会社”
には見えません。
コーチングとかを学んでいないから、致し方ないのでしょうが…。
ティーチングは出来ても、コーチングが出来ていない製薬企業はたくさんありますね。
これまでコーチングを学んで実践する企業風土は、ほとんどありませんでしたから。
*ちなみに、私の師匠も多数の企業にコーチングのトレーニングに呼ばれて行っていますが、師匠いわく「製薬業界と保険業界ほど従来からのやり方から脱却できていない、パラダイムがガチガチの業界はない」との事です。
上意下達のディレクティブな指示が飛び交う業界と、社員が自発的に働いている“ノルマなし”の企業とでは、指示の出し方一つで、こんなにも違いが出るんですね。
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