人の気持ちがわからないプロダクトマネージャーは、プロダクトマネージャーを辞めた方が良い③

前々回、前回と、人の気持ちがわからないプロダクトマネージャー(製薬業界とか)やサービスの責任者(金融業界とか)は、その職を辞めた方が良いとお伝えしてきました。

今回もその続きです。

皆様と一緒に見てまいりましょう。

そもそも、なぜ人の気持ちを考えないプロダクトマネージャーが増えたのでしょうか?

◆ なぜそのような状況なのか?

一言で言えば、困っていないからなのでしょうね。そして物事の本質を探究しないからなのでしょう。

言い換えれば、これまでマーケティングなどにおいて人の気持ちを考えなくても良かったから、とも言えるかもしれません。

「そんなことない!俺は人の気持ちを真剣に考えている!」

という方もおられると思いますが、そういう方できちんと結果を出している方ってどれくらいいらっしゃるんでしょうね?

結果が出ているなら、その方法でそのままお進みください。

上手くいっているのでしょうから。

でも、結果が出ていない製薬企業・金融機関って、たくさんあります(業績悪化や人員削減のニュースなどから容易に想像できますよね。)から、これはどのように解釈したら良いんでしょうね?

銀行や製薬企業は、扱っているものが世の中に必要なもの(お金と薬)なので、自然とビジネスが回る業界です。

だからこれまで、他の業界に比べれば景気の変動にも影響を受けにくく、また、昔からの商習慣でなんとか経営を続けられてきました。

◆ そのような環境変化の中、プロダクトマネージャーは…

でも、製薬業界で言えば公務員倫理規制法施行後のプロモーションコードの強化以降や、金融業界ならリーマンショック以降といった外部環境の急激な変化をきっかけ(その前にも山一證券の倒産などもありましたが)に、様々な規制やプロモーションのルールの厳格化が起こりました。

このような状況の中、製薬業界でも金融業界でも、現行ルールの抜け道探しに奔走する人が必ずいました。

「どうやったら合法的に接待ができるのか?」

などを本気で考える人たちですね。

プロダクトマネージャーやサービスの責任者にも、そのような人はたくさんいました。

◆ それは、課題解決のための正しいアプローチだったのか?

結論から言うと、そのようなアプローチだったから上手くいかなかったんじゃないんでしょうか。

接待できるような抜け道を探すなどと言うような、姑息で本質的な課題解決ではない、小手先の手法で売上をどうにかしようなどと考えるからおかしくなるんです。

そもそも人の気持ちがわからない人にマーケティングはできないのですから、プロダクトマネージャー失格なんです。

プロダクトマネージャーが担当する製品の売上の規模(何億円、何十億円、何百億円ともなれば)を鑑みれば、企業への影響は甚大です。

だから小手先でどうにかしようとすることは大間違いで、あくまでもお客様の心を理解し、そこにフィットするアプローチを検討することに努めなければならないんです。

更に言えば、そのような人材をプロダクトマネージャーにアサインしたマーケティング部長が、部長失格なんです。

更に更に言えば、そのような部長を部長にアサインした経営陣が、経営陣失格なんです。

更に更に更に言えば、そのような経営陣の体制を作った社長・会長が、社長失格・会長失格なんです。

更に更に更に更に言えば、そのような社長・会長・経営陣に適切な助言ができなかったエグゼクティブコーチやコンサルタント(もし契約していればですが)も、コーチ失格・コンサルタント失格なんです。

(私に敵が多いとすれば、おそらく私がクライアントのことを本気で心配し、絶対に失敗させないために、本気で「これ、おかしくないですか?」と言うからでしょう。

クライアントが

  • 言われたくないこと
  • 明るみに出して欲しくないこと
  • 触れて欲しくないこと
  • 見えていないこと

などを遠慮せずにお伝えするので。

でも、私もクライアントに成功していただくために、明らかに見えている企業の課題をお伝えし、建て直すべく、命がけでコンサルティングしているんです。)

◆ このようにして、組織は…

人選を誤った人事、そしてそこから生み出されるマーケティングやプロモーションは(もちろんマーケティングやプロモーションに限りません。社内への新システムの導入など、様々な取組全般に言えることです。)、思想の立脚点が間違っているので、現場などから反発や不同意が生まれたりします。

そのような時、管理職は会社の立場からそれらの反発を抑えなければなりません。

すると現場ではどんどん不満が渦巻きます。

その結果、

  • 硬直した思考
  • 成功事例だけ知りたがる、考えなさすぎな浅はかな思考
  • 硬直した価値観の枠組み
  • 外部の環境変化に柔軟に対応できない組織体制や文化
  • 「自分たちは間違っていない」という思い込み
  • 「現場ができていないんだ。現場が悪い。現場はできない奴らだ。」として人を扱う管理職の増殖と増長
  • 現場を育成できない管理職の増殖と増長
  • やたら数だけはある、でも行動目標を達成しても売上達成には結びつかないKPI(Key Performance Indicator)を使い続ける管理型マネジメントの構築
  • 机上の空論のマーケティングプラン、プロモーションプランが量産
  • 現場と本社の意識に乖離、対話が減少
  • 取組の空回り化
  • 業績の悪化
  • 倒産

などを生じます。

これらが積もり積もって、会社や組織が滅びるんです。

皆様の勤務先、上記に当てはまる点がいくつかありますか?

◆ 人の気持ちがわからないことの罪

このように、人の気持ちがわからないままビジネスをすることは大変危険であることをお伝えしました。

もちろんプロダクトマネージャーやサービス責任者だけでなく、営業職でも管理職でも、あらゆる階層・職種の全員が、お客様の気持ちを考えなければ、これからも企業を存続させることが難しいでしょう。

逆に、お客様の気持ちを慮った仕事ができれば、企業もビジネスマンもまだまだ成長の機会はたくさんあります。

わかりやすい例で言えば、お客様の満足度が高いリッチなホテルは、富裕層のお客様がリピーターとなり、固定客として贔屓にしていますよね。

ビジネスにおいても目指すのは、そのような

「お客様の気持ちの中で第一選択になるポジションを獲得する」

と言うことなんです。

これがビジネスでの成功に繋がるんです。

ここ、絶対に忘れないでくださいね。

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