このコラムでも何度か書いたことがありますが、あまりに目に付くことが多いので、敢えての再執筆です。
私は仕事柄、お客様のところで様々なお話し合いをさせていただくことがあります。
その時によく出てくるのは、本社の方々の愚痴です。
その愚痴は、
- 現場は本社のいうことを聞かない
- 現場は「自分たちが一番正しい」と思っている
- 現場は「本社は現場のことをよく知らないで、机上の空論で現場に仕事をさせる」と言っている
- でも現場は勉強しない
- 文句だけは言ってくる
などなど、非常に多様な愚痴が出てくるんですよね。
でも、これ、全部あなたが引き起こしているとしたら?
◆ 「そんな訳ないだろう!」と、自信を持って言えますか?
上記のような愚痴を、あなたは口にしたことがありませんか?
口にしたことがなくても、考えたり、雰囲気に出してしまったことはありませんか?
口にしたことがなくても、そのような姿勢で仕事に向き合っていませんでしたか?
それを、周囲で部下や後輩たちに見せてしまっていませんでしたか?
あなたがそのような振る舞いや言動をしたから、その影響が後輩や部下に及んだんです。
あなたが後輩や部下の言動に手こずっているなら、それは彼らをそのようにしたあなたのせいなんです。
あなたがそのような生き方をしているから、彼らもそうなってしまったんです。
もしあなたが部下よりも高給を得ていて、でも日中にダラダラしていてろくに仕事もしていなければ、部下はどう思うでしょうか(今時そのような人はいないと思いますが)?
あなたが愚痴を言わなくても、あなたの背中が発している何かが、部下に伝わることは多々あります。
上司の背中って、雄弁に物を語るのです。
◆ じゃあ、上司として自分はどうすればいいの?
「どうする」というHowではなく、「どう生きる」というBeingを先に考えましょう。
何をするかは二の次です。
人の生き様は、その人への
- 信頼のバロメータ
- 尊敬の対象
- 仲間意識の源泉
でもあります。
しかも上記の3つは、ご本人が何も言わなくても、周囲が勝手に感じてしまうものです。
これは周囲への影響が大きいですよ。
いくら素晴らしい資格や免許を持っていても、人間性がカス・クズなら、結局周囲からは
「あいつはカスだ、クズだ」
と見られますから。
これでは仕事はおろか、社内でも周囲の協力が得られず、仕事でも大した結果を出せませんよね。
これでは成功するわけがないんです。
「部下が育たない」と部下のせいにする人が、成功できるわけがないんです。
全部自分のせいなのに。
他人のふり見て我が身を直せですよ。
だから、自分自身の生き様に向き合い、人に恥じない生き方をすることが大切なんです。
そのためには人間の探究や、歴史や古典に学ぶことなど、人としての魅力も高める取り組みも欠かせません。
人間、何歳になって学びが必要です。
学ばない奴は、敢えて言おう、カスであると!
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