評価される部下は、評価の際に一生懸命に自分の成果を上司にアピールしますよね。
私も評価をする側、される側の両方を経験していますので、アピールしたい方々の気持ちは非常によくわかります。
アピールしたい時というのは、多くの場合、
- 自分の収入(昇給につながる、ボーナスが実績と連動しているから少しでも多くのボーナスが欲しい、昇格に影響する など)を上げたい時
- 自分の実績が悪かった時の言い訳
の2つのケースがあります。
どちらのケースも、いくら一生懸命アピールしても、組織全体を見る立場からすると個人のアピールが大勢に影響を与えないことがままあります。
組織の幹部が集まって営業を評価する際、もちろん数人は評価が変動することありますが、評価が大きく変わることはあまりありません。
なぜでしょうか?
それは、「すでに実績が確定してしまっているから」です。
営業職は、ほとんどの場合数字の目標を持っていますから、達成度が一目瞭然なんですよね。
それはもう、動かしようがない事実です。だから評価も変えようがないんです。
(もしそれでも評価が変動するなら、好き嫌い人事が横行している組織かもしれません…。あまり存在して欲しくないですが)
それにもかかわらず、評価の場面では一生懸命アピールする人が多い訳です。
「自分はこれだけ頑張った!」
「こういう理由で新規の契約獲得が遅れた、これは自分のせいじゃない。やれるだけのことはやった!」
「自分はあいつよりは実績がいいんだから、あいつと自分が同じ評価だというのは納得できない!自分をもっと高く評価して欲しい!」
とか、たくさんの主張を聞きました。
でも、組織全体で見ると、AくんとBくんの差はほとんど無くなるんですよね。
大学受験で偏差値50の中に、何人の受験生がいると思ってるの?っていうことと似た構造です。
組織を統括する立場になると、個人がいくら頑張っても、見え方として
- Aくんは総得点400点、Bくんが総得点380点、でも二人とも偏差値50
みたいな状況なんです。
もちろん人事評価の設計や、販売実績と行動実績のバランスなどの違いはありますが、営業職の評価の個人差は、やはり大きくないです。フルコミッションの営業なら話は別ですが。
そういうことを評価の面談時に上司に言うくらいなら、もっと前に、日頃から上司とコミュニケーションを図りながら、上司のサポートを得ながら、さっさと自分の実績を上げてしまう方が建設的です。
実績さえ上げれば、営業職は実は楽です。
人事評価において、本社内のマーケティングや人事、経理、財務、開発などは、営業に比べればもっと差がつけにくいです。
営業職を嫌がる人も多いようですが、これも物の見方が偏っているからかもしれません。
話が逸れましたが、面談時に上司から「だから何なの?」なんて言われないように、日頃から顧客に価値を届け続け、成果を上げ続ける工夫をし続けることが、結局は高い評価の獲得に繋がるんですよ。
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